2025年6月26日(木)
WordPressは世界中で使われている人気のCMS(コンテンツ管理システム)です。日本でも企業や自治体、個人ブログなど、さまざまな場面で導入されています。
しかし、WordPressの利用者が多いということは、攻撃対象になりやすいということでもあります。実際、日々発生しているWEBサイトの不正アクセスやマルウェア被害の多くは、WordPressを狙ったものです。中でも深刻なのが「WEB改ざん」です。
この記事では、WordPressサイトを安全に運用するうえで欠かせないWEB改ざん検知の重要性と対策方法について、実例やツール紹介を交えながら解説します。
WEB改ざんとは、第三者が不正にサイトのファイルやコードを変更し、本来意図していない表示・動作を行わせるサイバー攻撃の一種です。以下のようなケースがよく見られます。
そして最も致命的なのが、Google検索に「このサイトは危険です」と警告が表示されることです。これはGoogleのセーフブラウジング機能がマルウェアやフィッシングの痕跡を検出した場合に表示されるもので、一度この表示が出てしまうと、ユーザーのアクセスは激減し、検索順位も急落。ECサイトであれば売上がゼロに近づきます。
WEB改ざんは、単に「見た目が変えられる」だけでなく、信用・収益・SEO評価すべてを破壊する攻撃なのです。
WordPressが攻撃対象になりやすい理由は以下の通りです。
脆弱なプラグイン・テーマの存在
WordPressには無数のプラグインやテーマが存在しますが、中には開発が終了していたり、セキュリティ対策が不十分なものもあります。攻撃者はその脆弱性を自動ツールでスキャンし、不特定多数のサイトを無差別に攻撃します。
ログインページの無防備さ
多くのWordPressサイトはログインURLが初期設定のままで、「/wp-login.php」や「/wp-admin」がそのまま公開されています。パスワードが弱ければ、簡単に突破されてしまいます。
サーバ設定の甘さ
パーミッション設定のミス、ディレクトリの公開制限不足、PHPバージョンの放置など、サーバ側の対策不足も多くの改ざん被害につながっています。
サイバー攻撃の脅威を完全に排除することはできません。重要なのは、「万が一改ざんされたとしても、すぐに気づいて対処できる体制を持っているか」です。
WordPressには、セキュリティ強化のためのプラグインが多数存在しており、サイト内部の防御や監視を手軽に強化することが可能です。しかし、プラグインだけでは検知しきれない外部からの異常や、第三者の視点による客観的な監視はカバーしきれないこともあります。
そこで有効なのが、専門の改ざんチェックサービスの導入です。外部から独立した視点でサイトの状態を定期的にスキャン・比較してくれるため、万が一内部の監視をすり抜けた改ざんがあった場合でも、早期に検知することができます。
ここでは、WordPressサイトにおける内部対策のプラグインとあわせて、外部提供型の改ざんチェックサービスについても紹介します。
WordPressサイトは便利ですが、セキュリティに無関心なまま放置していると、ある日突然WEB改ざんの被害に遭う可能性があります。
防ぐだけでなく、「気づく」こと。そして気づいたら即対応できる準備をしておくこと。それが、サイト運営者にとってのリアルなリスク管理です。
「うちは大丈夫だろう」と思っていた企業ほど、被害に遭ったときのダメージは大きくなります。改ざん検知の導入は、コストではなく信用と損害を守るための保険です。
まだ対策をしていない方は、この記事をきっかけに、今すぐチェックしてみてください。